大英博物館が100倍楽しくなる見どころ紹介特集!②【大英博物館編】

第3章 大英博物館の代名詞、ロゼッタストーンとは?

先ほど、大英博物館といえばロゼッタストーン!
という答えが出てきましたね。
ロゼッタストーンはズバリ! 大英博物館の中でも目玉展示です!

画像引用:https://www.britishmuseum.org/collection/object/Y_EA24

(大英博物館主催の『特別展・ヒエログリフ』にて別室に展示中。2022年11月現在)

びっしり刻み込まれていますね。
子供ぐらいの高さしかないのに、760kgもあります。

2000年以上も前なのに、
こんなに文字を彫るってすごく大変そう……!

https://ja.wikipedia.org/wiki/ロゼッタ・ストーン

オリジナルは、もっと大きかったのではなかと
予想されています。

たしかに、世界史の教科書でよく見かけました。
どうしてロゼッタストーンは有名なのでしょうか?

それは、ロゼッタストーン=古代文明を読み解く鍵だからです!

そもそもロゼッタストーンとは、ヒエログリフ、デモティック、古代ギリシャ語の3ヶ国語で記された碑文のことです。
このロゼッタストーン以外にもいくつか発掘されているのです!

デモティックって何ですか?

デモティックとは、古代エジプトで使われていた文字の一つです。
有名なヒエログリフは聖刻文字といって、神様に関わりのある神殿やお墓などに用いられた文字です。
デモティックは、政治の公文書などに使う文字だったそうです。

画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒエログリフ

画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/デモティック

20世紀までヨーロッパでは伝統的に
哲学を通して古代ギリシャ語を学んでいました。

そのため、古代ギリシャ語を読むことのできる知識人たちによって
このヒエログリフとデモティックの解読が可能になったと言われています*。
(*諸説あり)

ロゼッタストーンがなかったら、
古代エジプトの文化がわからなかったということですね!

その通り!
ロゼッタストーンに記されている内容は勅令です。
紀元前196年、プトレマイオス5世の治世に製作されたものだと考えられています。

どうして紀元前2世紀に、ギリシャ語で記されたのですか?

少し歴史の話をしましょう!

先ほど見たパルテノン神殿のように、
古代ギリシャではペルシャなどの外国と戦争をしていました。

そんな中、マケドニア出身のアレキサンダーという人が
紀元前334年にギリシャやペルシャ、エジプトなどを
あっという間に征服してしまいました。

世界を変えた”アレキサンダー大王の東方遠征”ですね!

この東方遠征は、東と西の文化が初めて出会ったきっかけです。
ギリシャ、エジプト、そしてインドの近くまでを征服したことにより、それぞれ独自の文化や価値観などが融合し、学問や技術が大きく発展した時代です。
いわゆるヘレニズム期と呼ばれています。

画像引用: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/40/MacedonEmpire.jpg

すごく広い地域を征服したんですね!

しかしアレキサンダー大王の死後、それぞれ独立国として存在していました。

一つの国として統治するには大きすぎたんでしょうね

そのうちの王朝の一つがエジプトにあるプトレマイオス朝です。
プトレマイオス1世という人が初代の王なので、王朝にも彼の名前がつけられました。

とはいえ、アレキサンダー大王の影響はとても大きかったのです。
エジプトでは管理職の役人が交易などのためにギリシャ語(コイネー)が世界共通語として使われ始めます。

今でいう英語のようなものだったのですね

そしてプトレマイオス5世(在位:前204年-前180年)という王様の治世に、ロゼッタストーンが作られました。
この王様、6歳で即位した王様です。前王であり父であるプトレマイオス4世が急逝したため、即位しました。

6歳で国王に!

この時代は戦争の絶えない動乱の世の中でした。
紀元前30年にエジプトはローマ帝国に征服されてしましますが、その話はまたの機会にしましょう。

まとめ

  • 大英博物館は全部で7階建!
  • 見たいものが明確な時は、事前に展示してあるかどうかの確認が必要
  • 地上階には、他ではみられない復元展示が見られる!
  • ロゼッタストーンがあったから古代文明を知ることができた

まだまだ見るべきところはたくさんありますよ!

次回は、そんなロゼッタストーンが作られた古代エジプトの展示、
そして古代文明の美術を見ていきましょう!

ーおまけー

古代エジプトでも猫は大人気のペットでした!!

そして、猫には神様が宿るとも考えられていました。

王や裕福な人たちは、このようなかなり精巧な猫の像を作らせて、神殿に寄付をしていたそうですよ!

参考文献

大英博物館
https://www.britishmuseum.org/
外務省 世界遺産条約
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/culture/kyoryoku/unesco/isan/world/isan_1.html
UNESCO(ユネスコ)
https://whc.unesco.org/
文部科学省 ユネスコ関係条約一覧
https://www.mext.go.jp/unesco/009/003.htm
Wikipedia 一覧
世界遺産条約
https://ja.wikipedia.org/wiki/世界遺産条約
書籍一覧
The British Museum -The History and Legacy of Britain’s Most Famous Public Museum- by Charles River Editors
The British Museum -大英博物館のAからZまで-改訂版 Marjorie Caygill(原著), 堀 晄  (翻訳),前田 昭代 (翻訳), 津村 真輝子 (翻訳), 横張 和子 (翻訳), 宮下 佐江子 (翻訳) 2004年発行
世界史関連ウェブサイト
アレキサンダー大王の遠征
http://www.uraken.net/rekishi/reki-eu07.html

ヘレニズム期年表

(記事制作:Rena)


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