大英博物館が100倍楽しくなる見どころ紹介特集!③【大英博物館編】

古代エジプト・メソポタミア編

さて、今回も引き続き古代エジプトの展示を見ていきます。
その前に、さらっと前回のおさらいもしていきましょう!

サラッと前回のおさらいをしましょう!

✏大英博物館は7階建
✏見たい展示品は、事前に要確認!
✏見どころ1:地上階にある神殿などの復元展示
✏見どころ2:ロゼッタストーン(=古代文明を知る手がかり)

大英博物館特集②をまだ読んでいない人は
ぜひ読んでみてくださいね
大英博物館が100倍楽しくなる見どころ紹介特集!②【大英博物館編】

そうそう!
ロゼッタストーンがあったから、
古代エジプトの文化を知ることができたんですよね!

画像引用:https://www.britishmuseum.org/collection/object/Y_EA24

その通り!
ロゼッタストーンは前2世紀に製作された碑文です。

しかし、古代エジプト文明の歴史はもっと長く、
そのはじまりは紀元前5000年だと考えられています。

王朝誕生以前からの古代エジプト史年表は
ここから見ることができます!https://www.britishmuseum.org/collection/galleries/early-egypt">
https://www.britishmuseum.org/collection/galleries/early-egypt

気が遠くなりそうなぐらい昔の話ですね

今回はそんなエジプトの古代から中期の美術の流れを
上層階の展示と一緒に合わせて見ていきましょう。

✍第1章 日本との共通点の多い古代エジプト神話と死生観
 コラム〜ミイラから紐解く古代人の生活〜
✍第2章 意外と知られていない?写実的なエジプト美術とは?!
 コラム〜古代エジプト展示室の見所:ラメセス2世とは?〜
✍第3章 西洋文明の源流・メソポタミア美術とは?
 コラム〜粘土板が本!?アッシュールバニパル王の世界初の図書館〜
✍まとめ

第1章 日本との共通点の多い古代エジプト神話と死生観

大英博物館の古代エジプト展示は、
紀元前2686年ごろに存在していた
「第3王朝」時代のものからはじまります。

第3王朝は、それ以前点在していた大小さまざまな集落が
王(ファラオ)によって統治されたことによって始まりました。

ファラオって王様ですよね。
集落同士の戦いに勝ったから王になれたのでしょうか?

いい質問ですね!
ファラオは征服者ではなく、
世界のはじまりである大地と天空の神の子孫である、
と信じられていました。

画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/エジプト神話

このような信仰は第3王朝以前からあり、
ファラオは神々との会話を通して
自然や世界の秩序を保つ役割があると考えられていたのです!

そのため、疫病への祈祷や冥界への儀式などの
宗教的・呪術的な役割を果たす存在でもありました。

日本の天皇的な存在、と考えると分かりやすいですね!

日本の神話でも、
天皇は天照大神の子孫だと考えられていますもんね!

なんだか親近感が湧きます!

さて、この第3王朝時代とは
ピラミッドが初めて建てられた時代です。

地下階には、比較的小さいスペースながらも
アフリカの色鮮やかな織物、文化や歴史について展示されています。
ピラミッドはファラオやその家族のお墓であり、
ミイラを納める場所でした。

古代エジプトといえばミイラですよね!

現在では138基以上のピラミッドが発掘されていて、
様々な時代の遺品が大英博物館に所蔵されています。

上層階のミイラ展示室(Room62-63)には、
ファオラだけではなく猫のミイラも
展示されていますよ!

Mummy of cat,
AD1-100画像引用:https://www.britishmuseum.org/collection/galleries/egyptian-death-and-afterlife-mummies#&gid=1&pid=4

古代エジプト人も
猫好きだったことがわかりますね!

そうですね!
現世よりも死後の世界を重視していたので、
豪華ピラミッド建設のために
人々は質素な生活をしていました。

日本でも、現世で良い行いをして
地獄に行かないようにする、
という考えが深く根付いてますよね

何千年も違う時代を生きた人なのに、
似た部分がたくさんあるのが面白いです!

画像引用:https://www.artrenewal.org/Artwork/Index/10617

古代エジプト文明は、
ピラミッドのように大きくて複雑なものを建てる技術を持っていた、
というだけではありません。

人口増加に伴い、農業を発展させるために天体の勉強をしたり
数学などの幾何学も発達していきました。

その中で古代エジプトの美術様式は
なんと3000年の間、ほとんど変わっていないのです!

伝統を守る文化があったということなんでしょうか?

そうとも言えますね!
次の章で詳しく見ていきましょう!

ーーコラム ミイラから紐解く古代人の生活ーー

Mummy and Coffin: Rooms 62–63

 20世紀以降のエジプト研究では、発掘された​ミイラをスキャンすることによって古代エジプト人の生活が明らかになりました。
 ナイル川周辺は魚や野鳥などの食料が豊富であり、農業に適した環境だったため豊かな食生活を送ることができたと考えられています。
実際にミイラの歯から、「飽食」による歯周病の痕跡が見つかっています。
 このような豊かな文明だったにも関わらず、古代エジプト人はたくさんの病気に悩まされていたことがわかりました。
 例えば疫病です。ミイラの多くから、ハエなどが媒介する伝染病や疫病の原因ともなる寄生虫の卵が検出されました。このことにより、貝などに寄生している住吸血虫をそのまま食べてしまっていたことが推測されます。
 他にも、ミイラの肺から砂塵が見つかっています。乾燥した空気が運ぶ砂塵によって呼吸困難や肺の病気になることも多かったと考えられています。
 またピラミッド内の壁画には、盲目の人を神官が癒す様子やその治療法が描かれていることがしばしばありました。日差しの強いエジプトで目の病気を患うことは、よくあることだったことがわかります。
このような劣悪な衛生環境により、当時の平均寿命が40歳前後だったと推測されています。
ミイラはまさに「人型タイムカプセル」。
古代エジプト文明はまだまだ分かっていないことが多く、現在でも研究が行われています。


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第2章 意外と知られていない?写実的なエジプト美術とは?!

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