新卒で入社した総合商社を退職。世界で戦えるビジネスパーソンを目指し、私費でMBAへ。【Connect1 Kennyさん】①大学~商社時代

Lonconne Business Connect1インタビューさせていただいたのはKenny(ケニー)さん。新卒で総合商社に入社し、世界で戦えるビジネスパーソンを目指してMBA(経営学修士)進学を決意。MBA受験期間は受験以外のことを自身の生活から全て排除し、働きながら平日は6~8時間、休日は10時間を超える勉強量を確保したという。MBA準備期間のストイックな生活やMBAを決意した理由、そしてシンガポールとフランスでMBA留学生として過ごした日常・学んだことなど今までの半生をじっくり語っていただきました。

【プロフィール】
都内の大学卒業後は、7年間総合商社に勤務。その後、INSEAD(フランス・フォンテーヌブロー、シンガポール、アブダビに校地を置くビジネススクール)でMBAを取得。在学中はシンガポールキャンパスとフランスキャンパスに通学。卒業後は東南アジアで日系ノンバンクの海外本社 に就職。現在はスタートアップなどの案件に携わっている。

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Twitter:https://twitter.com/ke21_the_kid

  1. 大学~商社時代
  2. MBA決意から準備
  3. MBA①
  4. MBA②~東南アジア時代

Contents

1.大学~商社時代

ー総合商社にご入社された理由をお聞かせください。

 日本と世界をつなげるビジネスパーソンになりたいと考えたからです。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読み、薩長を繋げて日本を一つにした竜馬のように、日本と海外をもっとつなげることが自分の使命だと勝手に思い込んでいました。笑
 あとは、仕事で海外に行けて、待遇が良くて、モテそうだったからというのも少なからずありました。笑
 性格的にも、昔から新しい環境に飛び込むことが好きだった、というのも理由の一つです。自分の周囲に商社勤務の人は多くなかったですし、海外の新しい環境で仕事をすることに憧れて、商社に興味を持ちました。

ー実際に商社に入社してモテた実感はありましたか?

 もともとそれほどモテるタイプではなかったという自覚があるので、それを踏まえると、会社の看板のおかげで、商社マン時代はモテるようになったのかな、とは思っています。ひとえに会社様様というかんじです。
 しかし時間が経つにつれ、キャリアや対人関係において、会社の看板ではなく、個人で勝負できるようになりたいと考えるようになりました。

ー海外駐在をご経験された場合、駐在メリットを教えて下さい。(インセンティブ、多文化交流、裁量)

 実は駐在経験はないんです。
 商社マン時代はトレーニー(注1)の話を2回ほどいただいたのですが、お断りさせていただきました。それというのも、その研修先がいわゆる日本の会社で働くのと同じ環境だと思ったからです。
 背景として僕は営業部ではなく、営業をサポートするファイナンス系部署のポジションでした。そのため僕がトレーニーに行く場合、基本的にその地域の主要都市にある本部(リージョナルヘッドクオーター、以下HQ)に行くことになります。具体的にはロンドン、ニューヨーク、シンガポール、ドバイなどですね。基本的にそのトレーニー先は事業会社ではなく、〇〇商事アジアや〇〇商事欧州などのHQで、上司も日本人。仕事も半分くらい日本語という環境に加えて、仕事終わりには日本人同士で飲み、キャバクラに行き、週末はゴルフに行く、という生活が容易に想像でき、それなら日本にいるのとあまり大差ないと考えていました。
 代わりに、海外に行かせてくれるのであればMBAか日本人のいない事業会社に行かせてくれ、という生意気なことを主張していた結果、駐在を経験しないまま退職するに至りました。

 駐在のメリットに関して、トレーニーや駐在の経験をした同期からのいろいろな体験談を聞いていますが、、一概にこれだ!とは言えません。「海外駐在」といっても行き先や内容によって得られるメリットが異なるからです。。
 例えば行き先がHQであれば、先ほども触れたように日本人同士の環境である可能性が高いです。買収先、つまり現地人がたくさん働いているマジョリティの環境に、マイノリティ(派遣)として入りこんでいくのであれば、より現地の人とのつながりが増えます。。あるいは語学研修という名目で半分留学のようなかたちで行くのであれば、留学生として得られる経験が主だと思います。
 またステータス、つまり長期の駐在なのか、トレーニーなのか、語学研修(学生)なのかで、仕事内容や得られる経験も異なり、その後のキャリア形成が大きく変わってきます。
 このように駐在といっても、行き先や雇用形態、職場環境は十人十色です。

 強いていうなら、メリットは「経済的にある程度恵まれた環境と安定した雇用形態のもと、海外生活を楽しめること」だと思います。

 自分には何が必要なのかをしっかりと見極めた上で、決断するといいのかなと思います。

(注1)商社のトレーニーはOJTなので、赴任先で自分の所属部隊の仕事(僕の場合はリスクマネジメント)をします。ただ、勤務経験は4-6年くらいの人がほとんどでポジションはジュニアですし、英語力が仕事をこなすのに不十分な人もいるので、トレーニーと呼ばれています。


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