
今回ご紹介するのは大英博物館(British Museum)。
皆さんはもうすでに行きましたか?
行ってみたいけど展示物が多すぎて。
何を見ればいいのかわからないので、まだ行っていないです。
大丈夫です!
そんなあなたのために、読むだけで楽しく学べる大英博物館の歴史や豆知識をサクッと紹介します!
✍第1章 大英博物館は世界初で世界最大級の博物館!
➡大英博物館のはじまりは、たった一人の個人コレクションだった?!
〜ポンドの価値とコレクション〜
✍第2章 国王のコレクションも展示!ジョージ3世の図書館
〜ジョージ3世とイギリス王家〜
✍第3章 建物デザインに隠された意味を知っていますか?
〜心機一転リニューアル!古代ギリシャ風の建物に〜
✍博物館の歴史年表&まとめ
第1章
大英博物館はなんと世界初で世界最大級の博物館!

さて、世界初かつ世界最大級といわれている大英博物館は、ロンドンの中心部・ブルームズベリーにあります。
現在800万点を超えるコレクションを所蔵し、毎年約600万人が訪れているマンモス級の博物館です。
ここに行くと、いわゆる「世界史で習ったことがある!」という展示品がお出迎えしてくれます!
展示品リストを見ると、いろんな展示品がありますね。
メソポタミア文明、エジプトのミイラ、古代ギリシャやローマ、メキシコのマヤ文明、中国の陶磁器……まるで歴史が詰まったタイムカプセルのような場所ですね
そうなんです!
古今東西の歴史が詰まった大英博物館は、なんと創立260年(2022年現在)!
いったいどのような経緯で建てられたのでしょうか?

大英博物館のはじまりは、たった一人の個人コレクションだった?!
大英博物館のはじまりは、ハンス・スローン男爵(Sir Hans Sloane1660~1753)が個人的に収集していた植物、動物、本、貨幣などでした。
スローン男爵はどんな人?

画像引用:https://en.wikipedia.org/wiki/Hans_Sloane
アイルランド出身です。
子どものころから博物学が好きで、動物や植物などいろんなものを集めていました。
大人になってからはアン女王やジェームズ1世などの王族に医者として仕え、また植物学者としても活動していました。
植物採取の旅でジャマイカに行ったときに、ココアに出会いました。
原住民はココアを水で溶かしたものを薬として飲んでいましたが、マズくて飲めたものではなかったです。
しかし、ミルクを入れると美味しく飲めることを発見し、イギリスに持ち帰って薬として販売しはじめました。
今みなさんが飲んでいるココア(ホットチョコレート)を広めたのは、実は私なのです。
スローン男爵、ココアを広めてくれてありがとうございます!
医師の他にも植物学や薬学、投資家としても名声を上げたスローン男爵の名前は、ロンドンのいたるところにあります。
例えば、老舗デパートで有名なハロッズ(Harrods)には、ハンス・クレセントという小道があります。
短い小道ですが、ここがスローン男爵にちなんでつけられた道です。
Harroods の入り口の上部にはHans Crescend の道表示があります。
身近な所にゆかりの場所があったんですね!
その後、本格的な博物館となったのはウィリアム・ハミルトン公爵(Sir. William Hamilton)が集めていた古代ギリシャの壺を1772年に寄贈したことがきっかけでした。

画像引用:https://en.wikipedia.org/wiki/William_Hamilton_(diplomat)
この時代、貴族たちは海外へ行き、古代文明の遺品を収集することが流行りました。
いわゆる考古学ブームですね。
彼らのコレクションも寄贈・買収されて、現在の大英博物館のコレクションの一部となりました。
多くのコレクターによって現在の大英博物館となったのですね
コラム:ポンドの価値とコレクション
スローン男爵のコレクションは総額2万ポンドで政府に遺贈されました。
18世紀のポンドの価値は、今の日本円で36,000~72,000円相当。
つまり、買取額は6億4千万〜12億8千万円ほど!
それでも「安い」取引だったそうです。
ちなみに、スローン男爵はこの買取額の4倍は想定していたみたいです。
大英博物館に所蔵されているものは、遺跡から発掘されたものだけではないのです。
実は当時の国王の所有物も寄贈され、大英博物館はコレクションの幅を広げていきました!
国王の所有物?!それは一体なんですか?
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