大英博物館が100倍楽しくなる見どころ紹介特集!①【大英博物館編】

第2章 国王のコレクションも所蔵!ジョージ3世の図書館 

なんと当時の国王、ジョージ3世の本コレクションも大英博物館に寄贈されたのです!

ジョージ3世

画像引用:https://en.wikipedia.org/wiki/George_III

ジョージ3世が国王であった1760年から1820年、世界が大きく変化していた時代でした。
理性を重んじる啓蒙思想の普及によって、フランス革命やアメリカ独立戦争が起き、絶対王政の時代が終わりを迎えつつありました。
そして、産業革命で人びとの生活がガラリと変わりました。

      

民衆を導く自由の女神(ドラクロワ作)
画像引用https://ja.wikipedia.org/wiki/民衆を導く自由の女神

コーンウォリスの降伏(ジョン・トランブル作)
画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ヨークタウンの戦い

力織機(1835年)
画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/産業革命

学問が好きだったジョージ3世は、科学や歴史、建築、農業などさまざまな分野の本を買い集め、啓蒙の先駆者として(かどうかは分かりませんが)自ら勉学に励んでいました。

ところが、ジョージ3世は晩年に精神を病み、本が国のお金で買ったものなのか私物なのかわからなくなってしまったのだそう。

次期国王であったジョージ4世は、とりあえず大英図書館に寄贈した、というエピソードが残っています。

国のお金が絡んでくると面倒ごとになるのは、いつの時代でもどこの国でも同じなんですね。

ジョージ3世とイギリス王家
ジョージ3世は、ヴィクトリア女王のおじいちゃんに当たる人です。
そしてヴィクトリア女王のひ孫の子供が、王位70年という偉業を成し遂げたエリザベス2世です。

以下より抜粋:https://www.gran-fenix.com/misc/royal_uk/index.htm

ちなみに、ジョージ(George)という名前は古代ギリシアのゲオルギオス(大地を耕す人あるいは農夫という意味の単語)が起源です。
紀元後3世紀の聖人ゲオルギオスが有名になったことで、人気の名前になりました。
日本語に直すと太郎みたいな位置付けですが、今でも人気の名前です。

このように、大英博物館のコレクションは貴族や王からの寄贈によってだんだんと増えていきました。
その中には、なんと恐竜の骨など約8億年前のものまであったのです。

そしてそのあまりの多さに、最終的には分館を建てて管理することに。
1881年に自然史博物館が、1970年代には図書館部門として大英図書館が設立されました。

ひとりの人のコレクションが博物館や図書館になったとは驚きですね!

続いては、建物に込められた意味について見ていきましょう!


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